2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

科学と宗教

「科学と宗教」なんて大仰なタイトルをでっち上げたが、私的な体験談である。言うまでもないことだが、特定の宗教を云々するのが目的ではなく、新しい考え方に触れて自分はこう考えた、という記録を残すのが目的である。なお後で調べて知ったのだが、ここに…

推定量のもろもろ

不偏推定量についてやっと腑に落ちてきたのでまとめてみる。ほとんど英語版 Wikipedia の Estimator bias の受け売りだが、自分の言葉で書いてみる。まず「目的意識」の設定。母数(パラメータとも言う) を持つ確率分布 があって、そこから独立に確率変数 が…

最小二乗法と最尤推定

1年近く下書きに眠っていたのを公開。これは統計的手法を真面目に勉強しはじめて、最初に「面白いな」と思った事柄だから、思い出深い。最小二乗法という昔から知っていた手法が、最尤推定という自分にとって目新しい知識とつながる体験は快かった。回帰とは…

経過記録

週末は明らかに躁状態(なお、はてなダイアリの日時は日本時間なので注意)。土曜日はちょうどよい具合で、溜まっていた論文をかなり読んだ。普段は興味を持たない分野の論文も読んだし、スーパーまでの道すがら、アルゴリズムの問題を考えたりしていた。日曜…

Fraunhofer 回折

X線結晶学が扱うのは、Fraunhofer 回折の領域である。その導出について、(自分にとって)直感的かつ初等的な説明が見当たらず、長年モヤモヤしていたのだが、先日(昨年10月ごろ)腑に落ちたので書いておく。座標 O(0, 0) と P(d, 0) に2つの原子があるとする。…

複数の言語を混ぜて使う

日本語に英語を混ぜる時、どこで切り変えるか、品詞をどうするか悩むことがある。例えば、「飽和する」は「saturate する」か「saturation する」か、「(実益が目的ではなくて)単に面白いからやっている」は「just for fun のためにやっている」か「just for…

CCP4 Study Weekend 2014 感想

CCP4 Study Weekend 2014 の録画が公開されている。プログラムはこちら。それを見て、Twitter に散発的に投下したメモをまとめておく。 土曜日第3セッション (Session 3 - New Mounts) Method: Integration of complementary instrumentation in high throu…

経過記録

2014年になった。昨年末はしばらく具合が悪くて、その後、またいろいろなことを諦める(逃げるともいう)ことで、憂鬱感を軽減した。いくつか公開したエッセイはそのあたりの整理として。例えば11日には、「持病の気分変調が変な相になっていて、躁でも鬱でも…

cctbx における crystal.symmetry や miller.set の周辺

久しぶりにやや精神の具合がよいので、昔のメモを復習しつつ公開。こんなことをして何になるのかという気持ちは拭えないが、もうどうでもよいのだ。crystal.symmetry は、結晶の格子定数と空間群を管理するクラス。ソースコードは cctbx/crystal/__init__.py…

ラボの分析装置を hack して便利にした話――研究以外でもプログラマがどう研究に貢献できるか

以前所属していたラボで書いたプログラムの話をする。学問的な見所はほとんどないけれど、プログラマとしては愉快なタスクだったし、ラボの仕事の効率化に少なからず貢献できたと思っている。これらのプログラムは、今でもほぼ毎日使われているはずだ。エピ…

科学の先端と接触していたい

私はいわゆる「研究者」、特に「職業研究者」としてやっていくことは諦めた。種々の困難に負けて挫折したというのが半分、性格的にも向いてないと自覚したのが半分だ。#この辺は、ぼちぼち書いていきたい例えば、プロ野球の監督になるという夢を持っていた…

ガーベジコレクションをネタにSFを

大学1年か2年の頃、ガーベジコレクション (GC) の諸手法を知った時に、これをネタにSFが書けそうだなと思った。未来のディストピアで、定期的に人間がガーベジ・コレクションによって処分されていく世界。ちょうど教養科目で哲学を取ったり、医学概論で医の…