周期境界条件の可視化

分子動力学(MD)シミュレーションでは、周期境界条件を利用することが多い。シミュレーション中に分子の重心が移動していって、分子の一部が単位胞の境界を超えてしまうと、ファイルの中では反対側の端から出てきたと表現される。これをそのまま分子ビューアで読み込むと、結合の線がめちゃくちゃになったりしてしまう。

VMD では、標準添付されている pbc tools プラグイン の unwrap コマンドを使って、はみ出した原子を本体に連続する位置に引き戻すことができる。使い方は簡単。[Extensions]-[Tk console] を開き、

pbc unwrap

とするだけである。周期などの情報は、GROMACS や NAMD の出力を読み込んだ場合は自動的に認識されているはず。

pbc get

で確認できる。おかしい場合は、pbc set で指定できる。