ガウス分布は再生性を持つ。つまり、二つのガウス分布に従う確率変数の和も、またガウス分布になるのだ。証明は検索すればたくさん出てくるが、一番単純な場合、つまり、標準正規分布の和の場合について手計算してみた。
確率変数 x と y が標準正規分布に従うとする。その和、x + y の確率分布を考える。これがある値 X を取る確率は、「x = a かつ y = X - a となる確率」を a を全範囲に動かして積分したものだから、
となる。指数の部分を平方完成して、
となり、a に関係ない部分を積分の外に出すと、
を使って、
となる。これは、分散 2 で平均 0 の正規分布である。