Perovskite の構造はすぐイメージできるようになったが、spinel の構造が手強い。そもそも、酸素の cubic close packing の tetrahedral site と octahedral site に云々って説明の仕方をしていながら、Mg を頂点に置いた unit cell の図が多いのが confusing だと思う。
中秋の名月
中秋の名月だった。中国人の同僚から中秋節を知っていますかと質問されて、日本だと中秋の名月という言い方のほうが一般的であり、知名度は高いが、季節のイベントとしては七夕のほうが強い印象という話をした。夜は晴れていて、生協へ夕食に向かう途中で月が見えた。いつもより大きく感じた。
月といえば、更級日記で、筆者(当時 10 代)が病弱な姉(既に子持ち)と、家人が寝静まった夜に月を見ながら縁側で会話する場面が、中学か高校で初めて読んだときから印象に残っている。「ねえ、私がずっと遠くに消えてしまったらどう思う?」「そんな怖いこと言わないでよ、お姉ちゃん……」「ふふっ、ごめんなさいね。他の話をしましょう。ほら、笛の音が聞こえるわ。恋人を呼んでいるのかしら」「でも、止んでしまった」「返事をもらえなかったからよ」「返事しない女の人、ひどいね」「返事するまで吹き続けない男が悪いのよ」みたいな会話(後半は実際には和歌のやりとり)。この姉は、実際しばらくして亡くなるのだけれど、この儚い感じが当時流行していた悲劇系ギャルゲーみたいで、なんともいえぬ情緒があって萌えだった。今ならエモい、昔ならあはれというところか。
更級日記は平安時代の日記物としては例外的に読みやすいのでオススメ。源氏物語オタクが溢れ出てるところも楽しいし。たしか、このジャンルで最初にとりが通読した古典だった思う。それ以前は、説話集とか鎌倉時代以降の随筆(方丈記とか徒然草とか)ばかり読んでた。
Franklin 自伝
Benjamin Franklin の伝記を読んでいる。ちょっと文体が古いのもあって、何度か読み直さないと意味が分からない箇所があるが、非常に面白い。国会図書館デジタルライブラリで読める訳としては、竹村脩の文語訳があったが、若干原文とズレている印象。松本慎一の岩波文庫版は、なんと序盤のページが大幅に欠けている。
- vain: うぬぼれた
- admonish: 訓告する
- rub: 嫌味
- indenture: 見習い奉公の契約書
- bestow O upon someone: 普通 bestow は価値あるものを下賜する場面で使うが、ここでは「殴られた」の意味
- produce: ここでは「公表する」の意味
- saucy: 生意気な