2015-01-01から1年間の記事一覧

cctbx.xfel 読解メモその3

いったん分かりだすとペースが早くなり、ここにメモを書くのがもどかしくなって、メモをせずにどんどん進めてしまった。要点だけ。cctbx.xfel はスポット検出に distl.spotfinder, 指数付けに labelit を用いている。これらは画像ファイルへのアクセスに iot…

cctbx.xfel 読解メモその2

長くなったので項目を分けた。xfel/command_line/frame_extractor.pyは DIALS の処理結果を cctbx.xfel 用の pickle に変換するもののようだ。xfel/command_line/frame_unpickler.py はその逆?xfel/command_line/metrology.py は、detector metrology refine…

cctbx.xfel 読解メモ

cctbx.xfel のコードを読んでいく。メモなのでぐちゃぐちゃ。cctbx.xfel は LCLS のシステムと強く結合している。LCLS では、生データは XTC というストリームで供給される。これを処理するのが pyana というライブラリ。XTC はイベントベースのストリームで…

φ の回折パラメータによる偏微分

Kabsch, Wolfgang. "Integration, scaling, space-group assignment and post-refinement" Acta Crystallographica Section D 66.2 (2010): 133-144 の 2.8 節において、反射の生じる回転角 の、回折パラメータ による偏微分がと表現されている。この見慣れ…

指数の正規化、あるいは、asymmetric unit への変換

マージする時や mtz ファイルを解釈する時など、与えられた指数を標準的な asymmetric unit 内の指数に変換する必要が生じる。もっとも単純なアルゴリズムは以下のとおり。 あらかじめ点群における対称操作 を列挙しておく 与えられた指数 h に、上の対称操…

無限小回転

続けて、無限小回転を手を動かして確認する。x 軸周りに x 回す回転 Rx は、 と表される。同様に、y 軸、z 軸周りの回転も となる。これらを続けて行った結果は大変ヤヤコシイので、以降では maxima で計算する。 (%i17) Rx: matrix([cos(x), -sin(x), 0],[s…

Orthogonalization matrix の導出と、格子定数による偏微分

Orthogonalization matrix の計算法を書いておく。となるように、行列の成分を決めたい。(X, Y, Z) はデカルト座標系での座標であり、(x, y, z) は結晶軸に沿った分数座標である。まず、標準方位として、a 軸の方向が x 軸正の方向と一致し、b 軸が x, y 平…

SHELXD のログから CC を抽出

Try 4989, CPU 4, CC All/Weak 33.8 / 11.4, CFOM 45.2, best 57.7, PATFOM 3.53から、CC を抽出するには、 grep "All/Weak" test_fa.lst | tr -s " " | cut -f8,10 -d" " | sed 's/,//' とする。awk だけでも書けるけど。R で 簡易プロットするには、 png("…

シリアル結晶学における partiality の分布

シリアル結晶学における partiality の分布がどうなるかをシミュレーションで調べる。まず、rocking curve のモデルとして、標準正規分布を採用する(XDS のモデル)。 図では、-4, 4, -3, 3, -2, 2 のところに縦線をひいた。仮に、結晶の mosaicity やビーム…

LD_RUN_PATH と LD_LIBRARY_PATH

プログラムの実行時に ld がライブラリを探しに行くパスは、リンク時にリンカがバイナリへ埋め込む。その値は LD_RUN_PATH で設定できる。一時的に変更するには、gcc に -Xlinker -rpath /path/to/lib オプションをつける。LD_LIBRARY_PATH は、実行時に ld …