先日、Randy Read 氏の outlier rejection の論文 "Detecting outliers in non-redundant diffraction data" Acta Cryst. (1999). D55 を読んだ。
予想される分布より 6SD 離れた観測を外れ値として考えている。ガウス分布の 6SD なので、p値 は に対応する。とはいえ、反射の数がのオーダなので、Bonferroni補正を考えると真の p値は 0.001〜0.0001 位のオーダか。
outlier 以外にもいろいろな理由で completeness が 100% にはならないから、多少余計に reject してしまっても、そんなに深刻ではない。こういうのを統計学者が見ると雑だと怒られそうだけど……
outlier の由来について、いくつか列挙しておこう。
- overflow オーバーフロー (=焼きすぎ。とくに低角)
- cosmic ray 宇宙線
- bad pixel 素子が死んでいる (積分の時点で配慮されるべき?)
- ice ring 氷由来の反射
- salt crystal 塩由来の反射
- sublattice 単結晶ではない
ところで、CCD型検出器の補正について、Error Page - IEEE Xplore という文献を見つけたので、後で読みたい。