parallax correction

検出器のセンサー層(CMOS では Si)には有限の厚みがある。これが、高角スポットに半径方向への広がり radial streak を引き起こしたり、高角強度の過大評価につながる。

検出器距離(センサの手前まで)を D, 反射角を  \theta, センサの厚さを d とすると、センサ層の奥までの距離は D + d。したがって、光線がセンサを横断する距離は、 \frac{d}{\cos \theta} である。まだ、光線がセンサ表面に達する点は  D \tan \theta で、奥に達する点は  (D + d) \tan \theta だから、広がりは  d \tan \theta である。

仮に、D = 50mm, 反射角 45 度 (センサ半径 50mm に相当), 厚さを 50 um, ピクセルサイズを 50um とすると、スポットの広がりは 50 um だから、1 px 分に相当する。仮に 300 um になると、6px にもなり、なかなか無視できない大きさだ。実際には、光子がセンサー層を横断するうちにエネルギーを失っていくので、奥の方で発生するシグナルは小さくなり、重心位置はここまではズレないけれど。